まくらのスゝメ

皆さんこんにちは、睡眠技研の西です。

寝具専門店での実務経験アリ、元睡眠環境寝具指導士がお届けするブログ、
『日々これ技研』

今回は「 まくらのスゝメ 」と題して、
枕についての解説とオススメ枕のご紹介です。どうぞ!
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はじめに

自分の身体にあったマットレスが見つかったら、もう一つ見直すべき大事なモノ

現代でも数多の OOO難民 を生み出しているであろう寝具


そう「 枕 」です!


以前の記事でも触れたように、枕とマットレスは寝ている間に身体を支える寝具として
それぞれ「首から上を支える枕」 「首から下を支えるマットレス」と役割分担の関係になっており、理想の眠りを追求する上でこれらは一体として考える必要があります。



枕の役割とは?

まず枕の「首から上を支える役割」の意味ですが、
それは横になった時にうまれる 頭と首の隙間を埋めて、理想的な寝姿勢を保つという事です。

頭と首のカーブの形はヒトそれぞれ変わってくるので、既製品の枕だと合わない(姿勢が崩れる)ということが起きてしまいますね。
ゆえに枕には高さの調整機能、あるいは個人に合わせた形状の変化という性能が求められるのです!

市場を見渡しても人気の枕にはこういった機能が備わっているんじゃないかと思います。


では、ヨッシ!頭と首の高さが調整出来れば枕はOKなんだね!

 

となるかというと、(シンプルにそうだとも言えるのですが)
ここに絡んでくるのがマットレスとの関係になります。

 

枕とマットレスの関係性

正しい寝姿勢に必要な枕の高さはマットレスの沈み込みにより変化するため、両者の組み合わせにより首の角度が決まってきます。
つまり順番から見るとマットが決まらないと必要な枕の高さが決まらないということになってしまうのです!!!

例えば、お店で枕を試した時と実際に自宅で寝た時の体感が違うというのも、ほぼ下に敷いてあるマットレスの沈みの違いから起こる現象です。

 

イメージしやすいよう極端な例ですが

Q. 硬い床の上に寝る時 の枕と、柔らかく沈むマットの上 での枕の高さはどうなると思いますか?

A. 前者は 高めの枕、後者は 低めの枕となります。


硬い床上では体の沈み込みがほとんどない為、立ち姿勢そのままの 頭と首の隙間が出てくる事になります。
反対に深く沈むマットレスでは身体が沈んだ分、頭と首の隙間は小さくなっていきます。
結果的に、硬めで沈みが少ないほど 枕は高く、柔らかめで沈みが大きいほど 枕は低くなるという相関にあります。


実生活での枕の高さの求め方は

理想的な枕の高さ 

= 頭が水平になる高さ + 首のカーブ形状の隙間を埋める高さ + ( そこにマットレスの沈み込みを反映

となります。

枕単独の商品の場合、(マットレスの沈み込み)は意外と語られないため、まだまだユーザー側に根付いていない要素かも知れないですね。
昔に比べるとマットレスも多種多様化しており、変化の幅がより広くなったことで相性問題が以前よりも顕在化しているという時代背景もあるのかも知れません。

枕の1つの到達点であろうオーダーメイド枕でさえ、一度作成したら万事OKとはならず、実際に使うマットレスにあわせた微調整が必要となるのです。

この様に、枕とマットを一体として考える事は理想の寝具環境を目指す上で不可欠な要素となります。


では、これらを踏まえて どういった枕を選んだら良いか? ですが

まずマストなのは高さの調整機能。さらに言うとどこまでの範囲で調整ができるかも見なければなりません。

中材を足したり、取り出したりして調整する枕は多いですが、入れられる分量には限度がありますし、部位ごとに細かく調整ができるかもポイントになってきます。

部位は最低でも後頭部と首の2箇所は必要ですし、寝返り時の横寝にも対応となると
枕の両側を横寝用の部位として単独で調整できる形が望ましいです。

これで最低4箇所です。もっと細かくなると首の長さや頭頂部、横寝時の頭頂部、後頭部の形状に合わせた微調整なども出来ればより自分特化のまくら調整が可能でしょう。

どこまで必要かは個人差が出てきますが、調整の幅が広いほど色々なシチュエーションで対応ができるでしょう。

ここに調整シートのような付属品などがあるなら調整のしやすさが格段に増します!

枕の形状自体が変化するタイプの素材でも、素材自体の変化に限りがあるでしょうから、中材調整とのハイブリッドな仕様であったり、調整シートの有無。
低め・普通・高めなどバリエーションの用意があるものなど、より調整の幅が効くモノから選ぶのがオススメです。

逆に調整のできない枕は完全に一発勝負になってしまうので、合わなければそれ以上の対応がほぼ出来ません。よほど体感が良かったりしない限りあえて選ぶ迄はないと思います。

 

おスゝメの枕

1番のオススメはオーダーメイドと一口に言いたいところでもありますが、なにぶんオーダー枕は導入ハードルも高いですし、定期的なメンテナンスが必要なのでお店に通うことが前提になります。
メンテナンス無料でほぼ寿命を無視して使用できるのは圧倒的長所ですが、近場のお店がなくなるとメンテナンスのハードルがとても高くなると言うリスクもあります。

皆さんの睡眠パワー、啓発の意味でもここではあえて自分で調整できるセルフメイド枕をオススメします!

理屈がわかれば調整自体は簡単な作業ですし、自分用に体感を交えて試行する中で自ずと理解も深まり、自分に合う枕の条件が見えて来るはずです。
そこまでなると、もう自分のことに関しては 専門店のスタッフと遜色ないレベルと言えるでしょう!

正しく高さ調整を施したあなただけの枕は 広いターゲット狙いの既製品より、遥かに心地よく使えるはずです。

そういった知見を得た上で、ステップUPとしてオーダー枕に手を伸ばしてみると言うのも悪くない方法だと思います。

 

まとめ

枕とマットレスはセットで考えること。
 どちらかだけ調整しても、理想的な寝姿勢にはならない。

・仰向け時の枕の高さ = 頭が水平になる高さ + 首のカーブを埋める高さ +  マットレスの沈み込み で決まる

・最初に選ぶオススメの枕は自分で高さ調整ができるセルフメイドタイプ
 幅広い調整が出来ると なお良い

 

と、言うことで
今回は「まくらのスゝメ!」と題して枕選びの隠れポイント マットレスとの関係性や私的 おスゝメ!枕のご提案でした。

ありがとうございました。

睡眠技研 西

 

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