マットレスのココを見ろ!
皆さんこんにちは、睡眠技研の西です。
寝具専門店での実務経験アリ、元睡眠環境寝具指導士がお届けするブログ、
『日々これ技研』
今回は「マットレスのココを見ろ!」マットについて深掘りです。どうぞ!
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はじめに
自分の身体にあった寝具を探す上で、おそらく一番影響の大きいモノはというと
そう、マットレスですね
なにしろ眠る時に身体の9割を支えてくれるモノですから、
影 響 ない 訳が ありません!
ここ数年、寝具にはこだわるべき!寝具にはお金をかけろ!というメッセージをよく目にしますね?
これ、いつからだろうと調べてみたのですが、特に正確な起点があるという訳ではなく、世の中に情報が溢れ、容易にアクセス可能となった 2000年代後半から、特に2010~15年くらいでネット上や一般の消費者心理・マーケティングの面で高まってきた意識みたいです。
(確かに昭和生まれの私にしてもあの頃ガラケーからスマホになって、文字通り生活が変わったもんなー。シミジミ)
2020年のある調査では、なんと77%もの日本人が「寝具にはお金をかけるべき」を実感していると答えたそうです。
特に若年層(20〜30代)を中心に、寝具に対する投資意識が高まっているというデータもあるみたい
寝具業界に携わる身としては、特にコロナ禍 以降の健康意識の高まりや自己投資とかワーク・ライフ・バランスだとか(ワタシハ.ステナイ >_< シシュ
より良い人生の実現を目指す志向。ウェルビーイング(Well-being)というらしいが
その大きな流れの中でさらに睡眠への関心は高まっているように感じます。
(ストレスフルな社会の中で癒しを求め、そこに投資を惜しまんとする。ごく自然。人として正しい。)
もちろん睡眠研究や技術の進歩から生まれた、より付加価値の高い商品を売るためというマーケティングの側面もあるのでしょうが、売る側の都合うんぬん抜きにしても、
皆さん睡眠が大事なことくらい肌感で分かってますからね!寝ないと生きられないんだから
要するに前置きが長くなりましたが 汗 これを伝えたい…
「 寝具にお金を かけろ!とまでは言わないが、少なくとも お金をかける 価値がある!」
自分にあった寝具を見極めれば、掛けた分がムダになることはない。
マットレスのココを見ろ!
では、本題のマットレスについてです。
先日も話しましたが良いマットレス、身体に合うマットレスは科学的に定義されています。
こちらの記事
睡眠は、私たちの脳と身体を最適な状態に保つための時間です。
そのためマットレスは、身体に無理のない自然な姿勢を保ち、血流と呼吸を妨げないことが最も重要です。
ポイントは3つ!
1. 理想の寝姿勢
理想とされる寝姿勢は「立っている時と同じ背骨のS字カーブを保てる姿勢」です。
力まず自然と立っている時の姿勢そのままで眠る。それが身体にとって負担の少ない寝姿勢です。
つまりマットレスの何をみるか?
→マットの沈み込みを見る!
人体って真っ平じゃないですよね?でこぼこしています。
その凹凸に合わせて出てるところは沈みが
(肩甲骨・背中・おしり)
へこんでるところは支えが
(ウエスト・膝裏・足首)必要になります。
理想としては仰向けの時に隙間なく接地して、
かつ腰が曲がったり仰け反ったりしていない状態。
横向きの時は肩と腰の出っ張りが十分に沈み込み背骨のラインが真っ直ぐに保たれた状態。
これに近いほどリラックスした理想の寝姿勢といえます。逆に姿勢が崩れると筋肉が緊張し、睡眠が浅くなってしまうのです。
特に分かりやすいのは寝姿勢時に体重の半分近く(一般に全体の44%と言われる)の重さがかかる腰・お尻の部分です。
柔らか過ぎると くの字に落ち込み、硬過ぎると突き上げて仰け反ってしまいます。
同時に隙間チェックも有効です。腰が沈めばヒザが浮いてくるでしょうし、仰け反ればウエストに隙間が空いてくるでしょう。
2. 体圧分散を感じる!
睡眠中、一定部位に圧が集中すると毛細血管が圧迫され、寝返りの頻度も増え深い睡眠を妨げます。なによりシンプルに痛みが気になって、眠るどころではありません!
しかし、多くの方が「寝ただけじゃ圧力のかかり具合なんて分からないよー!」と思うかもしれません。確かにコレを感じろというのも難しいです。
なぜならば、綺麗に体圧分散された気持ちの良い状態を体感して初めて 圧力の違いが実感できるからです。
事実、初めから自分にあったマットを使えているという方はほとんどおらず、大抵は合わないものを当たり前として使っているのです。
理想の状態を知らないうちは何が悪いかさえも分からないものです。
(私も新人の頃は違いが分からなかったですから、それが普通です)
→1番のオススメは専門店で圧力センサーを利用した測定診断を試してみる事です。一目瞭然に自分の体のどこに圧がかかりやすいかが見て取れます。
同時に自分にあったマットで寝てみる事もできるので、寝比べをしながらその違いが実感として分かる瞬間があるはずです。
(私が理想の状態を理解した時はすごく印象的でした。ああコレか!と頭ではなく身体で理解るアノ感じです)
もし、どうしても体感が出来ない、お店がないという場合は商品のスペックで判断することになるでしょう。
最近のマットレスは最低でも体圧分散を考慮した設計になっていると思います。
ポッケットコイル、低反発ウレタン、ムアツ布団、立体ブロック加工を施した高反発ウレタンなど どれも体圧分散機能を備えた商品です。
近年だとゴムのような特性のエラストマー素材や細い繊維の集合体(ファイバー系)などの新しい素材を使ったマットレスもどんどん登場していますね。
寝具業界も日進月歩、特に技術系の参入企業が増えてきている印象です。
市場の盛り上がりと競争は消費者にとっても良いことですが、選ぶのに迷うという意味ではますます混沌としてきた感がありますね(^^;;
改めてになりますが、私が実店舗出身ということを抜きにしても、やはりマットレス選びは体感ありきで進めた方が失敗が少ないように思います。そのくらいモノと人の相性で違いが出ます。
(靴のサイズ見ないで買いますか?メガネの度数合わせないで使いたいですか?寝具の最適化もそのくらい当たり前になってほしいです)
→ネット店舗を利用されるにしても、先ずはユーザーレビューでの評価や、返品・保証サービスがあるものは選ぶ上での安心材料になるのではないでしょうか。
3. 寝返りのしやすさを確かめる!
ヒトは一晩に20〜30回寝返りを打つといわれ、これは血流と体温調整のために不可欠な行動です。
また、同じ姿勢で寝続けるのは同じ部位に負担がかかり続けるため、良くありません。
寝返りが力まずに自然と出来るかも適切なマット選びのポイントです。
低反発マットレスや柔らかい素材は圧力の分散性に優れていますが、身体を包み込む特性のため、寝返り動作を阻害することがあります。
ある程度 弾性や反発力のあった方が寝返りのアシストにもなってくれるため、オススメです!
寝返りを実践で試す際には、胸の前で手を組んで寝返りしてみたり、足を組んで寝返りしてみて下さい。体の反動を活かせず普段より寝返りしづらくなる小技ですが、そんな状態でも寝返りしやすいマットレスは存在するので、違いの比較に分かりやすくなると思います。
寝返りのしやすさも体感ありきのポイントとなるので、
マット選びではある程度候補が絞られ、最終比較する段の決め手として取り入れてもらうと良いかも知れません。
(2つを比べてどっちも良いけど、こちらの方が寝返りがしやすいなと違いが出れば決め手になりますね)
上記の3点が身体に合ったマットレスの見るべきポイントになります。
その他、温度・湿度などコントロール機能が備わっているか。硬さの好みや耐久性はどうか。メンテナンスが楽か、丸洗いできるか など
快適性に関わる部分も色々と比較材料になってきますが、
押さえておきたいのが今回の3点です。
先ずはココありきで、次点で快適性を比較してみると良いでしょう。
まとめ
寝姿勢保持 → 背骨が自然なS字(横向きなら一直線)
体圧分散 → 肩・腰・お尻に過度な圧がない。マットとの接地面にスキマも少ない
寝返り → 抵抗が少なくスムーズにできる
確認方法
1. 仰向け・横向きで写真を撮る(スマホでOK)→姿勢・背骨ラインを確認(一直線か)
2. 10分ほど横になって腰・肩に圧迫感がないか
3. 寝返りしてみて、動きにくくないか体感
4. 可能なら専門店の測定診断を利用
ハイ。
今回は「マットレスのココを見ろ!」の内容でお届けしました。
ただえさえ種類の多い中でのマットレス選び。今回のチェック項目を参考に
あなたに最適な1台を見つけてみて下さい!
また、マットレスにお悩みでどうするべきか分からない方へ
寝具専門店で実務経験のある、手の届く筆者こと 睡眠技研の西。
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ありがとうございました!
睡眠技研 西