失敗しない!枕の高さ調整

こんにちは、睡眠技研の西です。

寝具専門店での実務経験アリ、元睡眠環境寝具指導士がお届けするブログ、
『日々これ技研』

今回は「失敗しない枕の高さ調整」を伝授します。どうぞ!

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はじめに

前回は枕とマットレスの関係性を踏まえ、実生活における理想的な枕の高さについてご案内しました。

前回のお話


この記事ではファーストチョイスとしておすすめしたいセルフメイド枕の調整法についてまとめていきたいと思います。

 

まず、枕の高さは
 = 頭が水平になる高さ + 首のカーブを埋める高さ +(マットレスの沈み込み)

で決まると説明しました。

実際に枕の調整に取り掛かるときは
まず自分の頭と首に合わせた、基本の形づくりから行いましょう。

複数カ所で高さの調整が出来る枕では、枕の中央部分で仰向け寝の使い方をすることが多いと思います。

仰向け寝は この中央部分の後頭部と首が乗る部分を高さ調整して姿勢を整えていくことになります。

 

寝た時に、後頭部は頭が水平になる高さ
首は頸椎のカーブに沿って隙間を埋め、支えとなる高さです。



簡単なチェック方法

1. 壁に背中をつけて肩の力を抜いた、自然と楽な姿勢で立つ。
(後頭部が壁に付かなくても良い)

2. 壁と首の後ろの隙間を測る(約4〜6cmが目安)。

→ その高さが、仰向け寝の枕の高さの目安になります。


数値を測るのは 1人では難しいので、誰かに手伝ってもらう必要があるでしょうが、

可能ならスマホで横から写真を撮り、壁から後頭部と首にどのくらいの隙間があるのか確認してみましょう。

目分量でも構いません。枕のベースを決める上で、目安とすることが出来ます。


この時 楽な姿勢で立っていても、後頭部が壁にピッタリ付いたり隙間もほとんどないという方は枕はかなり低めで良いですし、
しっかり隙間が確認出来るようならその隙間分の高さが枕にも必要ということです。


実際に寝てみよう!

目安の高さに枕を調整できたら、今度は実際に寝てみましょう。

この時の理想は首と背中が自然なS字ラインの姿勢です。

寝姿勢も横から写真を撮って確認してみると客観的に判断できます。


感じ方の体感として

・頭が高すぎる場合  → オデコが上がり、アゴを引いた姿勢になり、気道が圧迫され呼吸しづらい感じがするかも

・頭が低すぎる場合  → オデコが下がり、アゴを上げた姿勢になり、首筋の張りや頭に血がのぼる感じがするかも


仰向け寝になって上記の違和感がある場合は再度高さを調整しましょう。

まずは頭の高さを調整しながらなるべく違和感の感じない高さを探りましょう。

頭の高さが決まったら、今度は首の高さを調整していきましょう。


首の高さ調整

首の高さは「首の後ろがしっかり支えられて、かつ圧迫のない状態」を目指します。
(首と枕の間に手のひらがスッと入るくらいと言われます)

感じがわかりにくい場合は、いったん首の裏側に枕がしっかり当たる高さまで上げて頂き、そこから少しずつ寝心地を試しながら高さを下げていって、丁度良いところを探りましょう。

この方法なら大きくズレた問題のある状態にはならないはずです。


細かいパイプビーズ材などを出し入れして調整するタイプであれば、
調整する分量は定量の方が分かりやすいです。

はかりで分量を計測しながら行うか、小さいカップなどあればその1杯分、半杯分などの決まった単位で調整して見ると良いでしょう。


横向きの高さ調整

仰向け時(頭・首)の調整が出来たら、次に横向き寝の高さを調整していきましょう。

枕の両サイドの高さを調整できる構造であればその部分が横寝用の場所となります。


横寝に必要は枕の高さは「肩幅の厚み分支えを作り、頭〜首〜背骨までのラインをまっすぐに保つ高さ」です。横向きになった時に頭とマットの間の空間を枕で埋めてあげるイメージですね。

枕の形状で中央が凹んで両側が高くなっている形が多いのも、寝る姿勢によって変わる 最適な高さに対応するためです。

横向きの姿勢も高さが適切でないと首筋の緊張や肩への負担、耳や頬に圧迫を感じるという状態になりますのでしっかり調整しましょう。


横向きは、仰向けの「頭と首」の2カ所の調整に比べると、1カ所の調整で済むので比較的簡単に高さが決まります。

ある程度 頭と背骨のラインがまっすぐな姿勢になるよう調整が出来たら、そこから微調整を繰り返し、使いやすそうな高さのバランスを探りましょう。

例えば、枕の下に手の平を入れてみて高くなるとどんな感じか試してみたり、仰向けから横寝と、姿勢を変えながら寝返りのうちやすさを確認しましょう。

横が高すぎて高低差が大きくなると寝返りがしづらいので、その場合は楽に寝返り出来る高さまで下げましょう。

横向きでは、高くなるほど下側の肩の圧迫が減りますが、首が曲ってしまうほど高くし過ぎると
今度は首の負担が大きくなりますので、肩の負担首の角度寝返りのしやすさのバランスを確かめながら高さを決めましょう。
この3要素はトレードオフの関係なので、迷う時には自分が何を重視するかで判断しても良いかもしれません。

以上が失敗しない枕調整の基本手順です。


まとめ

高さ調整のポイント

・単純な高さの数値ではなく姿勢で見ること

背骨が一直線になる高さにする
→ 仰向けなら首が自然なS字カーブ、横向きなら頭〜背中のラインが一直線。


・仰向けは頭と首の2カ所で高さ調整。

先に頭の高さを決めて、そこに合わせて首を微調整すると分かりやすい


・横向きは頭 ・首・ 肩の空間を埋める高さにする

 → 枕の高さは「肩幅 − 枕・マットレスの沈み込み量」が目安。


と、言うことで

今回は「まくらの高さ調整」について
具体的なセルフメイド枕の調整方法のご案内でした。

一見難しそうな枕の調整ですが、目指すべき理想を分かった上で正しい手順と細かい調整を繰り返すことで

誰でも完成させることが出来るでしょう。

自分で調整できるセルフメイド枕にご興味ある方や、今使っている枕が合わなくて困っている方は
ぜひ今回の記事を参考に自分だけの枕作りに挑戦してみて下さい!!


ありがとうございました。

睡眠技研 西



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